1:名無しNIPPER[saga]
2020/04/25(土) 19:12:24.24 ID:63FTC/uF0
むかし、むかし。
ある病室に、一人の女の子が寝込んでいました。
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2:名無しNIPPER[sage]
2020/04/25(土) 19:14:22.50 ID:63FTC/uF0
御伽噺の主人公こと北条加蓮ちゃんのSSです
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3:名無しNIPPER[saga]
2020/04/25(土) 19:22:28.26 ID:63FTC/uF0
【T】パステルクリーム
4:名無しNIPPER[saga]
2020/04/25(土) 19:30:18.30 ID:63FTC/uF0
第一、加蓮はひとり遊びの奥深さをよく心得ていたのです。
入院の度にカードを買い直すのも大変だからと、
サイドテーブルには持ち込みを認めてもらった携帯型テレビがイヤホン付きで置いてあります。
5:名無しNIPPER[saga]
2020/04/25(土) 19:40:24.85 ID:63FTC/uF0
白く小さな両手を彩る、ミントグリーンの指先。
病室を包むパステルクリームの壁紙に、十本の宝物はとても映えていて。
6:名無しNIPPER[saga]
2020/04/25(土) 19:47:14.12 ID:63FTC/uF0
◇ ◇ ◆
『じゃあ、自己紹介から』
7:名無しNIPPER[saga]
2020/04/25(土) 20:33:52.61 ID:63FTC/uF0
夕食から消灯までの時間、世間一般で呼ぶ所のゴールデンタイムを、
加蓮は日課のテレビ鑑賞に充てていました。
昼下がりに流れる、どこかの国の誰かが出演する何かの映画もそれはそれで好きでしたが、
やはりこの時間の番組の方が多少なりとも華やかです。
8:名無しNIPPER[saga]
2020/04/25(土) 20:47:07.14 ID:63FTC/uF0
『――ありがとうございましたっ!』
三人が声を揃えてお辞儀をします。
上げた額に流れる汗が鮮烈な照明に輝いて、加蓮はびくりと身体を震わせました。
9:名無しNIPPER[saga]
2020/04/25(土) 20:55:55.16 ID:63FTC/uF0
◇ ◇ ◆
「どうして身体、弱いのかな」
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