【オリジナル】自殺したら僕だけを誉めない有名絵師の彼氏になった件
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61: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 10:36:21.45 ID:U1qw9Qt5O
恩人二人の下を巡った後は、彼女のスペースへ足を運んだ。

「おっと、彼氏さんのお出ましみたいだね」
「じゃあまた後で来るわね」

TERIAさんの周りには、同じりかりほ推しの友人達がいたが、二人とも僕の姿を見るや否や自分のスペースへ戻っていった。
リーファさんに、メイさん。どちらも彼女のお気に入り達だ。

「頑張ってるみたいだね。これからもよろしく」
「はい、こちらこそ」

アシカ太郎時代から親しくしていた、スラリと背が高いリーファさんとがっしり握手。
生前は彼にも何度か愚痴ってしまったけど、それでも最期まで見限らないでいてくれたことは感謝せずにはいられない。
『私はアシカ太郎さんの作品が好きですよ。だからあの人から評価されるかどうかを気にしないで、自分の世界観を大切にしてほしいです』そう励ましてくれたのは、彼なのだから。

「アンタ、なんであのクソ野郎の真似事なんてしてるのよ?」

対照的にメイさんからは、そこまで好意的には評されていなかった。
彼女は前々から生前の僕を軽蔑していた一人で……僕自身、ソリが合わないのは理解していた。色んな意味で。
『精神的に向上心の無い奴は馬鹿だ』と罵ったのは、何を隠そう彼女だし。

「俺が望んでいるから。それでいいだろ?」
「はいはい。まあ、初のサークル参加、頑張りなさいよ」

とはいえ、エールぐらいは送ってくれるのか。
なら「メイさんこそ」と返すのは礼儀というものだ。


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