【オリジナル】自殺したら僕だけを誉めない有名絵師の彼氏になった件
1- 20
54: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 10:21:16.53 ID:U1qw9Qt5O
TERIAさんは案外多趣味だから、アイチャン!!以外のことで色々お話しできるとも考えていなかった訳だし。
ぶっちゃけるなら、本気で彼女と親しくなりたいのであれば、もっと彼女がハマっている他のコンテンツにも手を伸ばすべきだったけど。
それこそ「彼女のお気に入りになれれば、僕だって対等に作品を評価して貰える」って下心丸出しになってしまう。
自制心が働くぐらいには、僕は僕なりに創作活動を真摯に行ってきたつもりだ。
段々と「楽しむ気持ち」が消えていって「辛い」「苦しい」「悲しい」しか思えなくなっていったのは、紛うことなき事実ではあるが。

「私、どうすれば良かったのかな……ずっと、そう考えてる」

火曜日のデートの際も、口にした疑問。
それは一週間近く経った今も、彼女を悩ませていた。

「あのね、私、何回も夢を見るの。アシカ太郎さんが喉笛を切る瞬間の」
「えっ!?」

一週間経った今も、知り合いが自殺した場面がフラッシュバックしている?
それが原因で、睡眠不足に陥っている?
僕の死は、彼女の心にも深い傷を刻んだとでもいうのか。

「もしタイムマシンがあったなら、彼が亡くなる前に戻りたい。そして前の私へ『多少の解釈違いぐらい、気にしちゃ駄目っ!』って、強く言ってやりたい」
「そうか、きっとアイツも喜ぶだろうな」

心に巣食っていた深い深い憎しみが、少しずつ氷解してゆくのを感じた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
71Res/92.94 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice