双葉理央「私にも夢を見る権利くらいはある……か」
↓ 1- 覧 板 20
3:名無しNIPPER[sage saga]
2020/04/05(日) 14:46:05.62 ID:FjCYaVznO
「だから言わんこっちゃない」
「このアカウント……消して」
私が分不相応にも懸想した国見佑真には既に交際相手がいて、日に日に増大する感情を制御しきれなくなった私はネット上で不特定多数に肌を晒すことにより自傷行為を成立させて承認欲求を満たしていたのだが、当然の帰結として身バレが発生して窮地に陥った。
「梓川、怖い。ひとりになりたくない」
「わかった。そばに居るよ」
梓川が機転を利かせてひとまず難を逃れたのはいいが、今更ながら自らが招いたことの重大さが身に染みて、私は恐怖に震えていた。
「梓川、居る?」
「居るよ」
「そう……梓川、居る?」
「居るよ」
梓川はそんな面倒な私に寄り添ってくれた。
「どうしてそこまでしてくれるの?」
「一生友達してもらうつもりだから」
一生友達してもらうつもり。
やはり彼と私は似ているのだろう。
それはまさに、私にとっても望むところだ。
15Res/12.98 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20