トップアイドルの天海春香さん
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25:名無しNIPPER[saga]
2020/04/03(金) 19:46:03.95 ID:/ZuzgcCF0
結局、彼女を含めた全員で踊ったのはその日だけ。
けど他のみんな曰く、完璧にできていたらしい。
それは私が覚えていた通りで少し安心した。

それから数日後に、撮影の日を迎えた。
以下略 AAS



26:名無しNIPPER[saga]
2020/04/03(金) 19:49:22.31 ID:/ZuzgcCF0
「おはようございまーす! 765プロの天海春香です! 今日はよろしくお願いします!」

やっぱり、というのが感想だった。
その明るい声で、一気に現場の空気が変わった。
さっきまで眉根を寄せていたスタッフさん達の表情が崩れる。
以下略 AAS



27:名無しNIPPER[saga]
2020/04/03(金) 19:50:44.18 ID:/ZuzgcCF0
そうしてミュージックビデオの撮影が始まった。
カットごとに、まずはダンサーだけのシーンから。
私が映るカットもいくつか。
短いけどダンスも。

以下略 AAS



28:名無しNIPPER[saga]
2020/04/03(金) 19:55:01.08 ID:/ZuzgcCF0
今日はもう、これ以上天海春香を観察しようだなんて思わない。
そんなことより、私だ。
私の実力を、ここに居る全員に見せる。
そのことだけを考えよう。

以下略 AAS



29:名無しNIPPER[saga]
2020/04/03(金) 19:57:17.13 ID:/ZuzgcCF0
私は自分自身に全神経を集中していたはずだった。
自分を見せる、ただそれだけを考えているはずだった。
目はまっすぐに前を見据えていたはずだった。
なのに、その瞬間。
まったくの無意識に私の目は斜めに動いて……。
以下略 AAS



30:名無しNIPPER[saga]
2020/04/03(金) 19:58:31.07 ID:/ZuzgcCF0
跳ねるような歌。
スキップするようなダンス。
まるで小さな女の子が、大好きな友達と一緒に遊んでいるみたいな。
楽しそうに……いや、違う。
「楽しそうに」歌って踊るアイドルはたくさん居る。
以下略 AAS



31:名無しNIPPER[saga]
2020/04/03(金) 19:59:54.90 ID:/ZuzgcCF0
……その時のこと、全部、覚えてる。
終わった今でも。
この気持ち。
私は、さっきの……。

以下略 AAS



32:名無しNIPPER[saga]
2020/04/03(金) 20:06:53.87 ID:/ZuzgcCF0
「あ、あれっ? もしかして、私の勘違いだったかな?
じ、実はあんまり、楽しめてなかったー、とか……?」

それに対し、今度は私が少し慌ててしまう。
そう、私が驚いたのは、そんなことじゃなくて、彼女が私の名前を知っていたこと。
以下略 AAS



33:名無しNIPPER[saga]
2020/04/03(金) 20:10:11.86 ID:/ZuzgcCF0
……普通だ。
自分のファンが居ることに嬉しそうに笑う。
トップアイドルだとは思えない、まるで新人アイドルみたいな、「普通」の反応。
でももうその普通さは、私を不快にはしなかった。

以下略 AAS



34:名無しNIPPER[saga]
2020/04/03(金) 20:12:19.12 ID:/ZuzgcCF0
そうだ……。
確かに私のプロフィールには、そう書いてある。
今の事務所に入る時に書いたプロフィールだ。
「好きな芸能人」みたいな項目があって、そこに私は彼女の名前を書いたんだ。
それも、確か「!」マークとか、キラキラマーク、ハートマークなんかも加えていた気がする。
以下略 AAS



35:名無しNIPPER[saga]
2020/04/03(金) 20:13:54.20 ID:/ZuzgcCF0
全部思い出した。
そうだ、そうだよ。
楽しかったんだ。
レッスンで一緒に踊った時も、さっき一緒に踊った時も。
初めて春香ちゃんの歌を聴いて、ダンスを観た時も!
以下略 AAS



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