2: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2020/04/02(木) 00:50:22.41 ID:4Bdl7bcD0
「うん、恋」
「それは、あの?」
「どれのことを言ってるのかわからないけど、私が言ってるのは、魚でも、色とかの濃淡でも、来るの命令形でもない、恋」
「……説明、っていうのは?」
話が読めない、といった顔で彼はソファの上で胡坐をかいて、腕を組む。
「ぼんやり考えてたんだけど、わかんなくなって」
「恋が?」
「うん。どういうものなのかな、って」
「誰かを好きになること、なんて単純な話ではないんだよね?」
「うん。言葉の意味を知りたいわけではなくて、漠然と、こう……どういうものなんだろう、と思って」
わけのわからない質問だろうな、と我ながら思う。
けれども、気になってしまったものはどうにもならず、加えて自身の力では解決できそうにないのだから、誰かの知恵を借りるほかなかった。
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