55:名無しNIPPER[saga]
2020/03/29(日) 17:09:17.29 ID:O0jAO63X0
桃子「愚かな人間が自惚れた戯言を……面白い。いいだろう。貴様は必ずや寂しさに負け小童と再会し、術は解ける。それが人間の奸しき性というもの。さすれば儂は舞い戻り、この小童を喰うだけじゃ」
エミリー「悪しき鬼よ。どんな言葉で惑わそうとも私は迷いません。さあ、私がここを去れば術は発動します。その永き静寂の中で、あなたが踏みにじってきた数多の命と向き合い続けなさい!」
育「待って、エミリー殿……!」
エミリー「いけません、育吾郎さま。私はもう、振り返ることはできません。その覚悟を決めて、ここにやってきたのです。どうか私の我儘を、お許しください」
育「それでは、拙者は君に何を返せばいいんだ……君の覚悟と想いに報いることができるのか……?」
エミリー「いつの日か、あなたが話して聞かせてくれた素敵な世が訪れると信じて、遠くから見守っております。……さようなら」
育「エミリー殿……」
桃子「再会すれば惚れた男はたちまち死ぬ。二度と会わねば村は滅び男は路頭に迷う……フン。なんと馬鹿な娘よ……」
シュウウウ……
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