29:名無しNIPPER[saga]
2020/03/29(日) 16:54:28.07 ID:O0jAO63X0
――茉莉城
まつり「ふむ……育吾郎が山に棲む鬼に連れ去られ、三日後には喰われてしまうと……」
エミリー「そうです。事は急を要します。お殿様はご存じないかもしれませんので説明いたしますと、芙美台山に棲む鬼というのは――」
まつり「いや、それについては余も存じ上げておるのじゃ。……じいよ。あれを持って参るのじゃ」
ガラッ
家臣「殿、こちらご所望の巻物にございます」
まつり「ふむ。ではこれをエミリーに」
家臣「かしこまりました。――ご客人、こちらを」スッ
エミリー「ご丁寧にありがとうございます。これは……巻物、ですか?」
まつり「うむ。絵巻物と呼ばれるものなのじゃ。エミリーよ。読んでみるのじゃ」
エミリー「申し訳ございませんお殿様。私、言葉は話せるのですが、読み書きはまだ自信がなく……」
まつり「それもそうか。では余が声に出して読むとするのじゃ」
65Res/65.27 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20