1:名無しNIPPER[saga]
2020/03/29(日) 11:51:15.25 ID:r89SSFA80
このダンジョンに入ってからどれだけの時が過ぎたろうか。時の感覚は既に無く、もう何百年も彷徨っているような気すらした。
外の景色はとうに忘れ、置いてきた家族の名すら思い出せない。
ダンジョンが現れた頃、最初は数々の組織が調査隊を送り込んだ。次に自称冒険家たちが入り込んでいった。そして最後にいつまでたっても出てこない人々を助けるために救助隊が結成された。
そう、誰一人として"ダンジョン"から出てこなかったのだ。
自分もその救助隊の一員だった。だがこの不可思議な構造物は一人、また一人と仲間を分断し、無線すらも通じず、気づいた時には救助隊だった自分はただの遭難者の一人となっていた
男「E-167-Aか」
壁に雑に取り付けられたプレートにそう彫ってある文字を読む。この文字すらも何のために取り付けられたのか分かっていない。数字が階層なのかどうかすら
だが一応他の探索者と出会った時の情報交換には使える
男「このフロアでは何があるんだろうな…」
独り言を呟く。そうでもしなければ言葉を忘れてしまいそうだから
ゴウン、ゴウン、ゴウン
何かの機械の駆動音が鳴り響く。このフロアは床も壁も鉄で出来ており、工場を髣髴とさせる配管やダクト、パイプ等が四方八方に張り巡らされている。
一つ、透明なパイプを見つける。その中には肉のようなものが運ばれている。
@透明なパイプを伝って運ばれる先に行ってみる
A逆に伝って運ばれてくる元に行ってみる
B特に気にせずまっすぐ進む
>>2
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