6:名無しNIPPER[sage saga]
2020/03/19(木) 22:36:26.23 ID:z07AMiQQO
ラーメンにとろろ。すり下ろしたものではなく、かなり小さく短冊切りされた長芋。
これが意外なほどマッチするのだ。
味が濃いスープや、どんぶりに一輪の花が咲くように盛りつけられたチャーシュー。本来なら乙女の胃袋をもたれさせるのに十分な重さを持つそれらが、とろろのさっぱりした食感と絶妙に絡み合って、するするとお腹に消えていく。
アクセントの白髪ネギもいい。
ネギ本来の辛みと混ざり合う醤油ダレ。それを間に挟むと一向に飽きが来ない。箸が止まらない。気付いた時には、ラーメンの全てが紗夜の中に注ぎこまれていた。
こんな世界があったのか。完食を果たした彼女の心には、新しい世界への扉を開け放った気持ちがあったのは言うまでもない。
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