27:名無しNIPPER[sage saga]
2020/03/19(木) 22:51:37.29 ID:z07AMiQQO
「実は」乗るしかない、この流れに。機を見るに敏な紗夜は迷わず口を開く。「私もそうなんですよ、羽沢さん」
そうだ、こう言っておけばいい。なにせ私と日菜は双子だ。生まれる前から一緒なのだ。そんなふたりが同じことを思って同じ場所にいる。それなら何もおかしなことはない。いい意味での、destinyの方での運命的でドラマチックなフタゴリズム。情に篤い羽沢さんだ、これを聞けば何も言わずに引くだろうし、日菜だって乗ってくるはずだ。ひとりでラーメンが食べられないのはこの際仕方ない。背に腹は代えられないし、この理論で言えば日菜と私はいわば一心同体の運命共同体だからセーフ……と、紗夜は口に蜜あり腹に剣ありの様相を呈す。
「おねーちゃんもなんだ! えへへ〜、お揃いだねっ!」
「ええ、そうね。せっかくだから一緒に食べましょうか」
「わーい、おねーちゃんとラーメン! るるるるるんっ♪ だね!」
「また貴女はよくわからないことを……まったく、ふふ」
そんな仲睦まじい様子を見せつけられた羽沢つぐみは、「あっ」と思う。
62Res/50.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20