渋谷凛「春の訪れ、こねて作った薄いもの」
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6: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2020/03/16(月) 23:55:23.35 ID:IE5PJN5R0

急に訪れた静寂に、私がティーカップを置く音だけが響く。

「さむ……」

静けさを紛らわせるかのように呟いて、お皿の上のクッキーに手を付け、口へと運ぶ。
さくり、という軽快な音を立てて口いっぱいに広がった甘さは口から喉を通り、胸の辺りをぽかぽかとさせる。
もちろんそれはそんな心地がするだけで、実際にはこのクッキーにはそんな効能はないと思うのだけれど。



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