93: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2020/04/13(月) 08:04:20.86 ID:uGTOhtcfO
眼帯男「」バタッ...
老師「……」
老師「力とは真、美しいがの」
老師「こいつだけでは虚しいものよ…」
パチパチパチ
総裁「見事なお手並みです。昔より腕を上げましたね」
老師「……お主……」
総裁「久しぶりに会えてとても感慨深いですね」ニコッ
老師「…わしより先に三途の川を渡ったものと思っておったわい」
総裁「私はまだご年配と言われる歳ではありませんよ」
老師(組織の壊滅と共に死んだと聞いていたが…こやつの佇まい、紛れもなく本物)
総裁「それにしても」
(倒れ伏す兵達)
総裁「やはり皆、生かしてあげているのですね」
老師「……」
総裁「あれだけの"力"を手に入れたのに、存分に発揮しない理由。貴方が血吸いに居た時から誰しもが気にしていましたね」
総裁「怖いから、でしたか」
総裁「──人を育てる者として人を殺めることへの忌避」
老師「…!」
総裁「晩年は子育てに執心しやすくなるのでしょうか」
総裁「捨て子など預からなければ、貴方は今頃さらに大きな力を手に出来ていたはずですよ。躊躇なく人を殺せ、殺人の犯せない臆病者として後ろ指さされることもなかった」
総裁「貴方が組織を離れた時は寂しく思ったものです」
老師「しょうのない嘘を吐きおって…」
総裁「嘘など言いませんよ。嘘に興味はないですからね」
総裁「そうそう、ここへ来る途中例の貴方の教え子を見ました」
老師「!…もしやお主!」
総裁「いいえ何も。興味がないですから」
総裁「今興味があるのは、彼の死だけ」
総裁「人が死ぬ瞬間というのは何物にも代え難い至福の芸術。私がどれ程この時を待ちわびたことでしょう…」
老師「………」ザッ
総裁「なんです?また小針ショーを見せてくれるのですか?」
老師「お主は危険じゃ。あまりにもな」
総裁「いいですよ」
総裁「私も、貴方の死に様には少し興味がありましたから」ニッコリ
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