少女「お兄、すき」男「そうか」その2
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47: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2020/03/24(火) 01:09:34.48 ID:jl9dUkRW0

男「話を戻す。これは作戦などと呼べるものでもないが、俺はあの男の行方を追う」

薬屋「?」

男「薬屋、お前を利用して俺達を襲ってきた輩だ。鉤鼻男と名乗っていたな」

薬屋「…生きていたか」

女盗賊「ん、知り合い?」

薬屋「直接顔を合わせてはいないけどな。あれだけ目の敵にされれば嫌でも覚える」

薬屋「元、"血吸い"四幹部の一人だ。プライドの塊のような男らしい」

女盗賊「らしいって…うん、全くもってその通りだったわ」

薬屋「生憎興味は無いのでな。血吸いの壊滅と同時に死んだと思っていたが」チラリ

男「薬師、針師、食人、拳士だったか。そんなのも居たな。後者二つは屠った覚えはある」

女盗賊「針師は?」

男「見たことはないが」

女盗賊「あんな連中の生き残りが闊歩してるってだけで平和なんて言えたもんじゃないね」

女盗賊「…んで、仇討ちってわけかい?」

男「無論だ。奴は俺の妻と娘を殺したと言った」

男「俺に向かってな」ゾワッ

町娘(………)

男「だがそれは最後だ。奴には訊きたい事がある」

女盗賊「少女の行方について、だろ」

薬屋「っ」

男「…墓を作った際にな、少女と薬屋は同じ場所に埋めたんだ。先刻見に行ったら少女の身体も消えていた」

男「あの子を再び研究対象とするためか…奴が持ち去った可能性が高い」

男「お前のように息を吹き返させているかもしれない」

薬屋「……無理だ、一度死んだ人間は……」

女盗賊「なら薬屋ちゃんがここに居るのは何だろうね」

薬屋「……」

男「あの子と対峙するのが怖いか?」

薬屋「…怖い怖くないではなく」

薬屋「私とあの子は共に居るべきでは…共に在ってはいけない…」

男「そうか。ならばお前の元に連れてくるとしよう」

薬屋「話を聞いていたのか?」

男「お前があの子に対する未練を見せなければ二度と引き合わせるつもりはなかったが」

男「その悔いは直接伝えろ。いいな?」

薬屋「………妹………」ポツリ

女盗賊(薬屋ちゃんと少女は姉妹……か。その割には全然似てないのよねぇ)



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