上杉風太郎「一花、お前はかわいいよ」中野一花「ッ……!」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2020/03/03(火) 23:26:05.66 ID:elO9kpWFO
「あはは。フータローくん、顔真っかだよ」
「お、お前な……物事には限度ってもんが」
「もしよかったら、ちょっと触ってみる?」

揶揄い半分で彼の手を胸元に誘おうとすると。

「やめろっ!」
「きゃっ!?」

本気で拒絶されて、思わず悲鳴をあげる私に。

「一花。お前はもっと、自分を大切にしろ」
「フータロー、くん……?」
「誰にでも触らせていいもんじゃないだろ」

そんなの、当たり前じゃん。
誰にも触らせたことなんてないよ。
誰でもいいわけじゃなくて、君だから。
なのに、どうしてわかってくれないの?

「っ……」
「い、一花……?」

堪えきれず、一雫の涙を流すと彼は狼狽して。

「わ、悪い。手、痛かったか?」

そんな見当違いな心配をする彼が、私は好き。

「ぷっ……やーい。嘘泣きに引っかかった」
「お前な……そういうの、マジでやめろ」
「女の子を泣かせたらいけないんだよ?」
「嘘泣きだろうが」
「それでもいけないの。だから、お仕置きね」
「お仕置き? なんだよ、それ」
「罰として、添い寝して」

そんな暴虐無人なわがままを言っても彼はやれやれと首を振るだけで、それ以上拒絶しない。
そんな優しい家庭教師のことが、私は大好き。


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