工藤新一「お前、案外可愛いとこあるよな」宮野志保「か、かわっ……!?」
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9:名無しNIPPER[sage saga]
2020/02/18(火) 23:45:37.16 ID:5ksJ/A01O
「所長、よりを戻せるかしら?」
「さあな。まあ、蘭が大学を卒業する頃には、歳が離れた弟が妹が居てもおかしくはねーな」

謎を解き終えた名探偵は、そんな無責任な明るい未来を灯台のように照らして笑っている。
そんな彼に、私はまたときめくのを自覚した。

「さて、仕事すっか」
「てっきりあなたは様子を見に行くものとばかり思っていたけど、見に行かないの?」
「事務所から出るなってのが所長命令なんだろ? ならその指示には従わないとな」

彼は意外にも真面目に働いている。
コナン時代の彼を思えば、事務所から飛び出して自らの足を運んで事件を解き明かしていくイメージがあったが、こうして安楽椅子探偵として無駄な時間をかけずに仕事をこなしている。

「あなたなりの恩返しってわけ?」
「……別に、そんなんじゃねーよ」

山積みされた事件資料を読みつつ、つれない返事をする彼は存外義理深い人間のようだ。
コナンとなった自分を居候として迎え入れてくれた毛利小五郎への感謝の念が伝わってくる。
だからこそ、高校生探偵として名を馳せていた彼は、わざわざこの小さな探偵事務所へと就職し、眠れなくなった毛利探偵に尽くしている。

「宮野、そこの資料を取ってくれ」
「だから、そこのってどれのことよ」

私も助手として、そんな彼に尽くそうと思う。


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