工藤新一「お前、案外可愛いとこあるよな」宮野志保「か、かわっ……!?」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2020/02/18(火) 23:31:31.04 ID:5ksJ/A01O
「所長、遅いわね」
「どうせ競馬か競艇だろ」

難事件を解決して、ひと息つく。暫しの休憩。
茶葉で淹れた紅茶を差し出しつつ、この頃ちっとも仕事をしているところを見ない、この探偵事務所の所長の動向を気にすると、彼は特に気にしていない風にして、紅茶を啜った。

「あっち」
「ふーふーしてあげましょうか?」

意外と猫舌な彼を揶揄うと、ジト目でこちらを睨み、ずいっとカップを差し出してきた。

「なによ」
「冷ましてくれるんだろ?」
「はいはい、お望みのままに」

素直に受け取ってふーふー紅茶を冷ましてあげると、彼はバツの悪そうな顔をして、まだ口をつけていない私のカップを掻っさらう。

「んな紅茶、飲めっかよ」
「あら、残念。せっかく冷ましてあげたのに」
「ケッ。ただの嫌がらせだろうが」

一見すると険悪な雰囲気に思われるかも知れないが、これが彼と私の平常であり、日常だ。
目暮警部から依頼された難事件を名探偵が解き、私は彼の助手としてサポートをしている。

「蘭、今頃どうしてっかな」

熱い紅茶をちびちび飲みながら、彼は窓の外に目をやって、ぼんやりと恋人のことを想う。
それもいつものことで、いつも私は切なくなる。


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