25:名無しNIPPER[saga]
2020/02/09(日) 02:35:24.73 ID:QhrXPTvL0
地面に下ろしていた鞄を手に取って、彼女はわたしに笑顔を向けてくる。
初めて見たような、かわいい顔。こういう顔を常に見せてくれれば、わたしももっと何かあったかもしれないのに。
ていうかいろいろとすっ飛ばしてるし、こんだけ話してるのまだ信じられないし。
友達……なのか? 友達感全くないけど。や、二人でごはんなんて行ったらそれもう友達か。つまりこれから友達になるってわけだ。
そんで、友達だったら一緒に走ろうってお願いを聞いてくれるかもしれないわけか。
っていう論理の飛躍。なんだかにやける。今まで考えるのを避けてきたことに結論が出る。
楽しければそれが一番じゃないか。
そして、楽しめる状況をつくるのはわたし自身じゃないか。
彼女と、もっと仲良くなってから言うことにしよう。
今この瞬間からなのだ。新しいスタートを切るのは。
「ね、あのさ──」
流れに身を任せ、彼女の方へと一歩踏み出した。
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