50:伊丹 [sage]
2020/02/08(土) 21:23:39.21 ID:2EYiqEug0
「あ、あれ?おかしいな。なんで……」
「お、おい。何も泣くことはないだろ!?」
そうはいっても、とめどなく涙は溢れてくる。
手で、涙を拭うけれど、抑えられないくらいには感極まってしまっている自分がいる。
こんな顔、恥ずかしいっ。
でも、勝手に溢れてくるものは、どうにもならない。
私は、なんとか涙のいいわけをさがす。
「だって……だって、P……っ!
ホントは、ホントは私が驚かすつもりで!
こんなの、急すぎます……!
急すぎて、わたし……わたし……っ」
涙を拭いながら話す私の頭を、
わかったわかったと彼は笑いしながらあやすように私の頭を撫でてくれる。
その腕からは、カチャカチャと腕時計のバンドの音がする。
66Res/53.80 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20