【ミリオン】紗代子の欲しかったもの
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33:伊丹 [sage]
2020/02/08(土) 20:52:39.09 ID:2EYiqEug0



「おいおい、急ぎすぎだ。
頑張るからには、俺の言うことを2つ聞いてほしい。

……1つ。
やるからにはダンスレッスンの先生に紗代子のトレーニングメニューを見てもらうこと!
分かったな?」


「……はい!」



あと1つは……
といって彼は、ベンチにドカッと座り込む。
脇においた瓶からレモンのはちみつ漬けを1枚、ポイッと口に放り込んで、ゆっくり味わってから話す。




「本番まで俺も練習に立ち会う。今日からだぞ!
俺の目が黒いうちは、あと10分は休憩してもらう!
いいな?」


そういって、彼は座っているベンチの隣をポンポンと叩き、座って休憩するよう促す。



彼は私が無理をしないようにしたつもりだろうけれど。

彼が見ている前で、練習できるなんて。
彼が私を見ていてくれるなんて。

図らずも、もっともっと頑張れてしまう環境が出来上がってしまった!






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