28:伊丹 [sage]
2020/02/08(土) 20:42:49.51 ID:2EYiqEug0
彼の、寂しそうに左手首をさする仕草が…
悲しそうに目を細めるあの横顔が…
目に焼き付いて離れない。
あの時計は、彼の分身なような気がしていて。
あれをしていない彼は、彼でなくなってしまうような。
朝の日課をする彼をもう見られないことに、私は何故か、
すごくイヤな感じがしてならなかった。
すると彼はあ、そうだ!と
思い出したように机の上のチラシを私に渡す。
「紗代子、毎日走り込みをしているから。
腕試しになるんじゃないかとおもって。せっかくだし、参加してみたらどうだ?」
渡されたチラシを読むと、それは
『第16回 町内女子マラソン大会』のチラシだった。
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