【FGO】アーチャー「2月2日のカルデアにて」
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8: ◆XVOS/FY0A/il[sage saga]
2020/02/06(木) 22:58:31.12 ID:SoHlR5BC0
聖剣を包む鞘と化していた風の結界が、セイバーの号令と共に解き放たれる。
烈風はセイバーを中心として発生し、その周囲の全てを吹き飛ばす。
飛来する筈だった双剣も、刃を振るっていた自分すらも吹き飛ばして、戦場を蹂躙した。
今度は此方の体勢が崩されていた。
吹き飛ばされた身体で無理矢理にセイバーの方を見やる。
視界を染めるは、真身をさらした宝具から放たれる黄金の輝き。
彼女がそれを上段に振り上げるのが見えた。
(―――まだだ)
黄金の剣でもって此方を狙い定めるセイバー。
宙を舞う身体。回避は不可。
ならば、正面から受けて立つ―――!
(―――まだだ)
手中に残っていた双剣に、魔力を集中させる。
更に強く、大きく、固く、刃を研ぎ澄ます。
固有結界の発動に用いるものと同等以上の魔力を、双剣に籠める。
(―――まだ!)
一際強い輝きと共に、セイバーはただ一歩で間合いを詰めた。
振り抜かれる聖剣を、贋作の―――だが、己がもてる全てを込めた―――双剣で受け止める。
均衡は、一瞬だった。
双剣を粉々に破壊した聖剣が、胴体を薙ぐ―――。
『霊核破壊―――トレーニング終了』
そんなアナウンスを聞きながら、俺は地面に転がった。
◇
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