48: ◆x8ozAX/AOWSO[saga]
2020/02/05(水) 17:54:11.06 ID:zm72+V2G0
P「おはようございます」
ちひろ「おはようございます、プロデューサーさん」
いつも通りの挨拶をちひろさんと交わし、椅子に着く。
他の三人は、まだ事務所に来ていない様だった。
それもそうか、各々撮影なりでいつも事務所に来ている訳ではないし。
ちひろ「あ、プロデューサーさん。昨日観ましたか?」
観ましたか? が何を指しているのかは分かっている。
そして勿論、俺は観ていた。
録画もした。
P「勿論です。完璧ですね、響子」
それは、彼女が出演しているドラマの事だ。
響子が俺と暫くの間同棲する事になった、その理由。
響子は完璧に、妹役を演じていた。
それは俺にとって、嬉しい事で。
もう、一緒に過ごす必要は無いから。
ちひろ「その割には寂しそうじゃないですか? 実はずっと響子ちゃんと一緒に暮らしてたいなんて考えてたんじゃないですか? 独り身の辛さを思い出しましたか?!」
P「ちひろさん程じゃないですよ」
ちひろ「……プロデューサーさん、私で良ければ如何でしょう?! 今なら安くしておきますけど」
P「3ヶ月分も出せないので……」
ちひろ「プロデューサーさんの手取りじゃ3ヶ月分でも少な過ぎます」
P「普通に刺しに来るのやめませんか?」
ちひろ「先にバカにしてきたのはそっちですよ?」
P「……すみません」
ちひろ「……本当にからかい甲斐がありませんね……響子ちゃんと過ごしてた頃のプロデューサーさんはもっと輝いてましたけど」
P「からかわれる為に同棲していた訳じゃないんですけどね」
ちひろ「それで真面目な話、響子ちゃんとの事なんですが……」
そう言って、声のトーンを落とすちひろさん。
あまり、その話を続けたくはなかった。
自分が想像以上に凹んでいる事は、自分が一番よく理解しているから。
ちひろ「どこまで進んでたんですか?!」
無視して良さそうだ。
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