九頭竜八一「何がわかった?」夜叉神天衣「竜王になるための条件よ」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2020/02/05(水) 01:05:46.63 ID:30BMMpCHO
「あの人は有名だからわざわざ俺に聞かなくても天衣はよく知ってるだろう?」
「あなたの口から聞きたいのよ」

そうねだる天衣の口調はやや甘え気味だった。
本来ならば師匠として、甘えるな、自分で棋譜なり自伝だのを読んで調べてこい、と突き放すべきなのかも知れないが、めっちゃかわいい。

「仕方ないな。特別だぞ」
「先生の……特別」

八一に特別と言われて、天衣の鼓動が高鳴る。
照れ隠しに、自陣の飛車をつい弄ってしまう。
それを先生の陣地へと走らせて、王手をした。

「優しくお話しを聞かせてね?」

そんな甘ったれた口調とは裏腹に突きつけられた一手は信じられないくらい鋭くて、八一は思わず生唾を飲み込んで冷や汗を流しながら。

「し、師匠として弟子に手加減は出来ない」

竜王の意地とばかりに八一も飛車を走らせ、駒を裏返した。両者とも竜王となり激戦必死だ。

「いいわ。踊ってあげる。だからあなたも洗いざらい話しなさい。前の竜王のことを」

激しく駒と駒がぶつかり合い舞い踊る。
一見薄く見えるが、重厚な天衣の受け。
そこに八一は前の竜王の息吹を感じた。


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