九頭竜八一「何がわかった?」夜叉神天衣「竜王になるための条件よ」
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14:名無しNIPPER[sage saga]
2020/02/05(水) 01:39:56.49 ID:30BMMpCHO
「とまあ、こんな感じかな」
「なるほどね」

語り終えて、稽古も終わった。
まるでその時の棋譜をなぞるような指し回しだったのは、恐らく偶然ではないだろう。
勉強家の天衣は八一が竜王となった際の棋譜をちゃんと暗記していて同じように指したのだ。

「参考になったか?」
「ええ、とても」

当時の竜王の方を持って指したこの幼い少女が何を感じたのか、それが気になって尋ねた。

「何がわかった?」
「竜王になるための条件よ」
「参考までに聞かせてくれ」
「あなた竜王の癖にわからないの?」

小学生の弟子に呆れられるのは八一としては不本意であるが、背に腹は変えられない。
八一は未だに、何故自分が竜王になれたのかイマイチわかっていなかったので知りたかった。

「教えてください、天衣先生」
「仕方ないわね、特別よ?」

天衣に特別と言われて、八一は胸が高鳴った。

「竜王になれる人は、調子に乗ってる人だけ」
「なんだそりゃ? 勢いの話か?」
「いいえ。悪い意味で調子に乗って浮かれてる人だけが、悪の竜王の資格を得るのよ」
「悪の竜王で悪かったな」

散々な言われように憤慨する悪の竜王、九頭竜八一を見て、天衣は悪戯っぽく微笑んだ。


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