九頭竜八一「何がわかった?」夜叉神天衣「竜王になるための条件よ」
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13:名無しNIPPER[sage saga]
2020/02/05(水) 01:37:27.96 ID:30BMMpCHO
「……ふむ」

竜王が動いた。それは予想外の一手。

(んん? あれ? これって……)

それは明らかに形作りの一手。
気づくと、灼熱の息吹もなりを潜めている。
ただの中年棋士が、目の前に座っていた。

(どうする? 徹底的に潰しておくか?)

形作りとはいえ、勝ち目を完全に潰して友達が居なくなるような手で勝つべきだろうか。

(いや、ここは……こうだ!)

八一は若い。
若さが彼の武器であると自覚していた。
故に肉を切らせて竜王の骨を断つ。
そんな危うい、熱い手を選択した。

「ふぅ……熱いな」

パタパタと扇子を煽いで。
ちっとも暑そうには見えない竜王は。
ぐびりとお茶を飲んで、八一に告げた。

「あ、負けました」

あまりにもあっさりと、呆気なく。
竜王は敗北を認めて、その座を明け渡した。
その瞬間、その日から、八一は竜王となった。


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