藤野清志「すみません! ほんと、すみません!!」緑川花「もうやだ……」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2020/02/02(日) 23:06:26.80 ID:Q6UuxfHDO
6月10日。曇りのち雨のち土砂崩れ。
キヨシとキスした。
キヨシと、キスをした。
先日の保健室での一件の後、一時的に記憶喪失に陥っていた私だったがエリンギによって完全にあの時のことを思い出し、奴を追い詰めた。
キヨシはハサミを手に取った私にエリンギをちょん切られると勘違いしていたようだけど、そんなことをするつもりはなくハサミでペットボトルを丁寧に切り、それを手渡して奴に放尿しろと命じた。
するとキヨシは口答えしてきた。
「僕は腰に手を当てないとおしっこ出来ないんです。だから花さん、持っていてください」
何を言っているのかわからなかった。
あまりに馬鹿馬鹿しくて面倒臭くなった。
だから私は手っ取り早く復讐を済ませるべく。
キヨシにおしっこをかけようとしたらあいつのエリンギが。エリンギが。また、硬くなって。
「すみません! ほんと、すみません!!」
「もうやだ……」
私はまた泣いた。また、キヨシに泣かされた。
許せなかった。私ばっかりいつも泣かされる。
汚されるのは私だけで、キヨシは綺麗なまま。
「お前、千代ちゃんのこと……好きだろ?」
だから私は。キヨシの大事なものを、奪った。
ちゅっ。
「あはっ……お前の初めて、奪ってやったぞ」
同時に自分のファーストキスを捧げていることなど、当時の私は気づかず、愚かだった。
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