17:名無しNIPPER[saga]
2020/01/26(日) 21:05:33.00 ID:eEyX7Fuh0
◇ ◇ ◆
「お疲れ様でしたーゆっくり着替えてきてねー」
「やーひっさびさの新アイドルさんだったから張り切っちゃったよー」
「……う……うぅ……ぐすん……」
目まぐるしいファッションショーも千秋楽を迎え、肇がよろけながら試着室へと戻って行った。
心なしか小さくなった背中を見送りつつ、楓さんに纏めた写真データを送信する。
どうもこうした『狩り』は肇以外に対しても仕掛けられたことがあるらしい。
ほくほく顔で先ほどの講評を叩き付け合っている店員さん達を見るにその信憑性は極めて高いだろう。少しの間だけ目を閉じ、糧となった獲物達に祈りを捧げておいた。
「失礼。先ほど肇が選んだ服、お幾らですか?」
「え? あーいえいえ、リップサービスじゃなくて本当に差し上げますよ?」
ファッションショーの報酬として、気に入った上下の服が現物支給されるらしい。
店側としても扱っているアイテムをアイドルが身に着けているのは結構な宣伝になるらしく、
代金もロハで。
「それを汲んだ上で尚、お支払したい」
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