男「僕の生徒は亜人だらけ」ミレイア「ろっ、六回目だからって嬉しくないんだからっ」
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亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]
2020/08/09(日) 20:45:14.90 ID:+QSHLmum0
確かに新品だ。
まるで宝物を見せびらかすような素敵な笑顔でスズシロさんが笑っている。
そんなに勉強が好きなのかな。ロウェナさんも嫌いなわけじゃないだろうけど集中力が続く人ではなかったとふと思い出す。
期待されたなら僕も頑張らないわけにはいかない。はりきって教えることにしよう。
「だから、ここはこうなるんだよ」
「そっかぁ、へぇ」
「聞いてる?」
「聞いてる聞いてる」
スズシロさんを見ると、何が嬉しいのか、にやにやと笑っている。顔になにかついてるだろうかと手を当ててみたが何もついてなかった。
「大丈夫だよ。今日も先生はかっこいいから。よっ、憎いね!」
「お世辞をどうもありがとう。それじゃあ授業に戻るよ」
「はーい」
その後もスズシロさんの視線を感じては、そのにまにまとした笑顔を見ることになった。
授業が楽しくないのだろうかとちょっとへこむ。
「それじゃあきりも良いしここまでにしようか」
「はーい。ありがとうございました! うへへぇ」
「何か面白いことでもあった?」
「うんっ」
「へぇ。でも授業中は授業に集中しないとだめだよ」
「無理かなぁ」
「な、なんで? ちょっと悲しいんだけど」
「だって先生と一緒にいるのが楽しいからさ! うへへぇ」
「………」
出会って数日でここまで懐かれるとは思ってなかった。じっくり仲良くなって情報を手に入れるつもりだったんだけど。
都合がいいと言えばいいけど。
「お疲れ様です。どうぞお茶でも」
後ろから声がかけられる。振り向くとティーカップが3つ乗ったお盆を持った神父さんがいた。
「あ、どうも。ありがとうございます」
ティーカップからは湯気がたっていたが、この場所なら涼しいから美味しくいただけそうだ。
「いいの?」
「えぇ、スズシロもどうぞ」
「! わぁい!」
「では私も失礼して」
「お、神父さん、椅子ですっ」
「ありがとう、スズシロ」
机の上の勉強道具を片付けると三人でお茶を始める。
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