3:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/17(金) 02:25:13.11 ID:zkz27ckRO
「ねえねえ、キョンくんっ!」
まるで好奇心旺盛な、かわいい子猫のように。
あるいは獲物を追い詰める獅子が虎のように。
しなやかな身体をくねらせて顔を覗いてくる。
「キスってどんな感じなのか知りたいなっ!」
そんな事を言われたら教えたくなってしまう。
「ふりだけでも良いから、やってみてよっ!」
キスするふり。ただの真似事。おままごと。
それならばなんら問題はないように思えた。
じりじりと、鶴屋さんが距離を詰めてくる。
まるで焦らすように、ちょっとずつ近づく。
ふと気づくと俺は、自分から接近していた。
「キョンくん、ズルはいけないにょろ」
めっと叱られて、しゅんと落ち込む。
すると鶴屋さんは嗜虐的に目を細めた。
ペロリと舌舐めずりして、唇を湿らせる。
鼓動が高鳴る。生唾を何度も飲み込んで。
俺はもう、鶴屋さんのキスを待ち望んでいた。
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