93:松坂英治[saga]
2020/02/16(日) 13:47:57.92 ID:GuuOmPrB0
「「?!」」
突如として現れた銀の少女。面識はある。しかし素性も正体も分からない謎の少女の登場により、驚きと困惑と疑問で頭の中を支配される魔法少女二人。巴マミの近くにいる鹿目まどかと美樹さやかも同様に固まってしまっている。
一方の銀の少女、アレイスター=クロウリーは暁美ほむらが投げようとしていたグリーフシードをひょいっと掴み取った。
「成る程、この球体はグリーフシードというのかね。“悲劇の種”ねえ。そして役割は君達魔法少女とやらの魔法を使うことによって生まれた穢れを吸い取ることか。色々分かったことがあって助かった。やはり尾行して正解だったな」
沈黙を先に破ったのはこの状況を作り出した本人、アレイスターだった。それに続くように暁美ほむらがアレイスターへと誰もが疑問に感じていることを代弁するかのように口を開いた。
「......あなたいつからここに......?」
先程の口振りから恐らく最後尾の自分をつけてきたのだろうがそれにしては一切合切誰かの気配はしなかった。巴マミらの後を追いかけていて気付かなかった可能性もあるが、恐らくそれは限りなく低い。
「君がここに入る時とほぼ同時だが?」
......ここに入る時はしっかりと周囲に人がいないか確認しながら入った筈。自分に気付かれずに完璧なステルスをするとはやはりこの少女は只者ではないようだ。
巴マミと暁美ほむら、ついでに言えば美樹さやかはアレイスターに警戒の眼差しを送ってくる。ただ鹿目まどかだけがこの険悪とも違う嫌な空気におどおどしているようだが。
一方の銀の少女、アレイスターはグリーフシードを手の上で弄びながら飄々とした態度をとっている。そんなアレイスターに対して暁美ほむらは、
「あなた、もう魔女には関わらない方がいいって言ったはずよね?忠告は聞き入れてくれたんじゃなかったのかしら?」
「私が聞き入れたのはキュゥべえとやらについてだが?」
全く以て話にならなかった。それに加えて美樹さやかからは何?転校生の知り合い?と疑いの目を向けてくる。
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