89:松坂英治[saga]
2020/02/15(土) 14:11:53.52 ID:lmdyFlVC0
翌日。
何かと私物が一気に増えたアレイスター。中でもアレイスターの生活に意外と貢献しているものはこの間買った服である。
以前まではダブルブレザーの制服を着ていれば外国人美少女とはいえ、お巡りさんに見つかれば即補導コースだったのだが、別の服を着ていればその心配もなくなった。また見た目だけは美しい銀髪の目鼻立ちの整った可愛いらしい少女の為、試しに少しおめかしして適当な男を誘ってみれば簡単に引っ掛かるバカどももいた為、夜の遊びには事欠かないことも分かった。
そして今日はいつもの薄い青のダブルブレザーの制服ではなく、この間買ったばかりの服を着ていた。白地のシャツの上に薄い青のブラウス、同じく寒色系のミニスカートといった感じのコーディネートであった。いつものダブルブレザーの制服が着なれているせいか少しばかりか違和感はあるがそれ以上に新鮮な気持ちにさせてくれた。流行りの服を着たがる女の子達の気持ちが少し分かった親父であった。
それに最近はあのメルヘン少女達が頑張ってくれているのか魔女の動きもあまり見られない。街には平穏があり、魔女狩り出来ないことにアレイスターは少しばかり不満を持っているもののたまには平穏な街の中で過ごしてみるのも悪くはないと結論付けた。
夕刻。
太陽が西側へ傾き、沈みかけ街の色をオレンジに染めようとしている頃、アレイスターはふと違和感を感じた。街の中を知らず知らずの内に招かれざる客を呼んでしまったようなこの気配。アレイスターは知っている。
魔女。
これまで具体的にどういった被害を与えるのかは分かっていないが、あの凶暴な性格だ。決して人のプラスになるようなものではないだろう。全く、人が気持ちよく一日を過ごしている時に魔女なんぞ、ついていないと心の中でごちりながら魔女のもとへと向かうアレイスター。
やがて廃ビルへとやって来たアレイスター。まだ魔力が残っているということは魔女はこの中なのだろう。
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