64:名無しNIPPER[saga]
2020/02/08(土) 23:19:12.20 ID:E6F77brp0
振り替えって見てみればそこには少女がいた。恐らくあの黄色いメルヘン少女と同じ部類の少女だろう。魔術を行使するが、魔術師とは以て非なる存在。あの黄色いメルヘン少女が言っていた魔法少女なのだろう。
格好も制服のようなかしこまった格好ではあるが申し訳程度しかないがコスプレ要素があってベクトルは違えどあの少女と同じくこの少女もまたメルヘン少女なのだろう。
だが雰囲気はまるで違った。
あの少女が何もかもを包み込む柔和な少女だとしたら、この少女は何もかもを突き放す冷たい刃のような少女である。
勿論あくまで偏見差別クソ野郎アレイスター=クロウリーの第一印象なので実際は違うのかもしれない。しかしいくら人の心が分からなかったアレイスターであっても、いや寧ろ統括理事長として居座っていた頃、今までこんな人間を山程見てきたアレイスターだから分かったのかもしれない。
この少女は誰からも誰も引き付けない、誰も引き寄せない、そして誰も頼りとしない、そんな諦めのような感情が渦巻いているのが分かった。
そしてこういう子供は決まって話の方向性がメンドクサイ所へ行くのである。
その為アレイスターはできるだけ柔らかい対応をしようとする。
が、
「あなた白い小動物みたいなものを見なかったかしら?キュゥべえのことだけど」
......先手を打たれた。大抵こういう少年少女は諦観型厨二病が多いのだ。あの上里翔琉のようなメンドクサイヤツがな!!しかも話題はあの得体のしれない小動物型思考地球外生命体と来たもんだ。ここはどうにかしてやり過ごさねば。
......それからちゃっかり自分もメルヘン少女認定されていた。
しかしまあどうやら向こうは事情通って感じだろうか?ならば今ここでお互いの情報を交換すればあのかったるいカメラの映像記録の精査やらチマチマ黒い球体を研究する必要性は無くなってくる。何なら彼女を持ち帰ってネット喫茶であんなことやこんなことをしながらでも聞きだそうか。レズプレイにも興味あるしな。
そうしてアレイスターは情報交換の為、口を開き、こう言った。
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