34:ちょっとゴリ押し[sage saga]
2020/01/27(月) 11:02:03.11 ID:nh4V1ktC0
アレイスターはイタズラを企てるような笑みを浮かべ、
「それからこの場の後処理は私に任せたまえ。血の後処理なぞは君のような子供がする事ではない」
「それはどういう.....!?」
アレイスターが黒いマントを翻し鳥の血で描かれた巨大な魔方陣に覆い被せるようにして魔方陣の上を歩くと、どうやって取り除いたのかまるで何も無かったかのような綺麗な床が顔を出した。アレイスターはイタズラが成功したと言いたいような笑みを浮かべて、
「これでいいだろう。鳥は適当な山にでも埋めておくよ。ああそこの男はそのまま放置していても問題ない。恐らく彼の知っている誰かさんに拾われるだろう」
一方のメルヘン少女はアレイスターの鳥の血の後始末を見て何か考え事をしているようである。そして結論が出たのかメルヘン少女は顔を上げ、
「.....今更の質問だけれど、あなた魔法少女よね?」
まただ。どうやら彼女はただのイタイ女の子なのではなく、彼女の発言から魔法少女という存在がこの世界ではいるのだろうか?
続けてメルヘン少女は
「さっきの血のを消す時魔力らしい魔力を感知しなかった。だけどさっきみたいな事、魔法でもない限り出来ない事よね?あなた一体.....?」
「私はただの『人間』だよ。何者でもない」
魔法少女、物質化した魂。気になる事はあるが彼女もまたアレイスターに対して疑問を感じているようだ。それにアレイスターはこう答えた。
自分は何者でもないただの『人間』だと。
「話はそれで終わりかね?なら私は先に失礼させていただこうかね」
「あ、ちょっと!」
とアレイスターは鳥の死骸を手に取り、すっかり暗くなってしまった路地裏の外へ出る。それを黄色いメルヘン少女は呼び止めようとするがアレイスターはメルヘン少女に手を振るだけで歩みを止めず、闇の中へ消えていった。
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