魔法少女アレイスたん☆マギカ
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23:名無しNIPPER[saga]
2020/01/22(水) 17:09:25.34 ID:aZR1Q2go0
 街の散策を続けてアレイスターの気分が良くなり、夢中になっていた為か、いつの間にかもう太陽が沈みかけオレンジ色に輝き、月が見え始め、夜の始まりを迎えようとしていた。
 周りには仕事から解放され、疲れきったサラリーマンがごった返していた。アレイスターは人の奔流から外れた路地裏の入り口の付近にいた。
 (ふむ、少し散歩に夢中になっていたかね。そろそろネット喫茶にでも戻るとするか)
 残念ながらアレイスターが目を覚ました時に感じた妙な違和感については分からなかったが、この街についてはある程度把握した。やる事はまだまだ山積みだが、今は体を休めたかった。
 (ん?)
 そう考えていた時、不意に違和感を感じた。日常ではまずあり得ない、この人混みの山に紛れる、非常に薄いが闇の気配。
 ...路地裏からだ。
 ある程度暗部に関わっている者、浸っている者ならばこの程度の闇にもすぐに気付く。ただ普通であればこの程度、大したことも出来ないチンピラ同然だろうがアレイスターにとっては少し気掛かりな事があった。
 魔力とアレイスター=クロウリーの魔術の派生術式。
 即ち魔術師。
 魔術を行使すれば位相の衝突・軋轢から生じる火花・飛沫、即ち運命を魔術の規模に関係なく撒き散らす事になる。
 そうやって自分の目的の為に例え無自覚だとしても関係のない人々を運気の奴隷とする事はアレイスターにとっては見過ごせる訳がなかった。
 それにこの科学の街で魔術師が入り込み魔術を行使するというのはどうも“不穏”という二文字が付きまとう。


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