116:松坂英治[saga]
2020/03/03(火) 20:10:08.22 ID:AdULX9Kb0
シャルロッテが倒されたことにより、サイケデリックなこのサイケデリックな空間もシャルロッテと共に消えていった。
日が傾き、世界をオレンジに染め上げたその場に残っていたのは通路の中央にあるグリーフシードとアレイスター、暁美ほむら、鹿目まどか、美樹さやか、キュゥべえ、そして巴マミだった。
巴マミは最初、まるで時が止まったかのように呆然としていた。だが、自然とマミの思考は現実のスピードに戻り、今の状況を理解するに至った。
そして、そして、そして。
「い......いきてる......?わたしたすかったの?」
言葉にしてみれば簡単なものだった。しかしそれがどれほど難しいことだったか、どれだけ嬉しいことか、これ程実感したのは初めてだった。
「マミさんだずがっだあああぁぁ......!!」
「マミさん!マミさああん!!」
そして後輩二人泣きじゃくりながらもが自分の身を案じてくれている。
恐怖もまだ抜けきれていないし、体がガクガクと震えている。しかしそれ以上に嬉しさが、生きていることの嬉しさの方が勝っていた。
この後は三人してわんわん泣きじゃくった。先輩とか後輩とか、場所とか時間とかも関係なく、心の奥底から湧き出てくる感情のまま身を抱き合いながら泣きじゃくった。
そして少し時が経った頃、
「......二人ともありがとう、そしてごめんなさい。あんな危険に晒して、怖い思いをさせて」
「いえいえ、あたし達こそあまり役にたてなくて、マミさんがいるから大丈夫だって思ってマミさんばかりに重い荷を背負わせちゃって......」
「わたしも怖くて怖くて、なのに何も出来なくて、ただ見ているだけでマミさんを助けることが出来なくて......本当にごめんなさい」
「いいえ、あなた達が気にすることではないわそれから......」
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