113:松坂英治[saga]
2020/03/02(月) 02:34:36.25 ID:cYuzRuES0
「どうなっているの?」
黄色い魔法少女、巴マミはそう呟いた。謎の銀の少女と暁美ほむらが一緒に戦っている光景を呆然としながら見ていた。
魔法少女でない筈の銀の少女が何故魔法を使える?
彼女達は自分を助けに来てくれたのか?
いや、そもそも自分は今までどんな状況だった?
「ひっ......!」
あの光景を思い出した途端恐怖が遅れてマミを襲った。咄嗟に自分の頭と首を触りしっかりと存在するか確認する。それでもまだ恐怖は抜けきれない。力が抜け、その場にペタリと座り込んでしまう。
「「マミさん!!」」
まどかとさやかがマミを心配してマミの方へと駆け寄って来た。
「マミさん大丈夫ですか?!」
「取り敢えず安全な場所に行きましょう!!」
後輩二人の声に自分が生きていると実感し、安堵して途端に涙が溢れだしてきた。
「マミさん、もう大丈夫ですよ。ここは安全です」
まどかがマミを元気付ける言葉を掛けるが、その優しさが更に生きている実感を味あわせた。涙が止まらない。子供のようにぎゃんぎゃんと泣きわめいた。多分人生で一番泣いたかもしれない。
一旦泣きわめいた後になって少し落ち着いた頃、
「......ありがとう......二人とも......」
取り敢えず後輩二人に礼を言ってからまた涙が出てきそうになる。が、落ち着いて戻った思考で泣くなと無理矢理涙を堪える。
「いえいえ、わたしは何も、
「マミさん、まどか、こっち来る!!」
どうやら見張り役をしていたさやかから魔女がこっちに来ることが知らされる。
「っ......!!」
そしてぶり返すあの恐怖。逃げなきゃいけないのに体が言うことを聞かず、ガタガタと震えている。しかし、予想に反し、魔女を吹き飛んでいった。
魔女の代わりに謎めいた銀の少女が立っていた。
「ここにはか弱きレディがいるんだ。悪いがここから先は侵入禁止だ」
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