西片「どうしていつもオレをからかうの?」高木さん「……なんでだと思う?」
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1
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/01/07(火) 00:11:35.41 ID:ohodlWJqO
隣の席の高木さんはからかい上手。
いつも酷い目に遭わされるけれど。
不思議と、憎めなくて、怒れない。
「ん? 西片、どうかした?」
「べ、別に、なんでもないよ」
隣に座る彼女の横顔を眺めていたら気づかれたので、慌てて視線を逸らすも、時既に遅く。
「今、私のこと見てたでしょ?」
「み、見てないよ!」
否定すれば否定するほど、高木さんの疑いの眼差しは強くなり、逃げられないと悟った。
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2
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/01/07(火) 00:14:06.05 ID:ohodlWJqO
「ちょっとだけ、見てた、かも……」
「ガン見だったよね?」
そこまで凝視していたつもりはない。
高木さんは少々、自意識過剰だと思う。
以下略
AAS
3
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/01/07(火) 00:16:08.27 ID:ohodlWJqO
「西片、一緒に帰ろ?」
授業が終わると、帰り支度を整えた高木さんに誘われて、一緒に下校することとなった。
「寒いねぇ」
以下略
AAS
4
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/01/07(火) 00:18:08.76 ID:ohodlWJqO
「ねえ、西片」
「なんだい、高木さん」
「どうして上着を着ないの?」
見栄を張って痩せ我慢をしているとは言えず、ポケットに手を突っ込みながら言い訳を考えたのだけど、結局名案は浮かばなかったので。
以下略
AAS
5
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/01/07(火) 00:20:08.77 ID:ohodlWJqO
「待って、西片」
「な、なんだよ、高木さん」
「西片が本当に暑がりなのか試していい?」
高木さんはこういう女の子だ。
以下略
AAS
6
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/01/07(火) 00:22:35.12 ID:ohodlWJqO
「だったら知らないままにしといてよ」
「そうしたら、私が後悔するから却下」
「はあ? どうしてそうなるのさ」
「ふふふっ。知りたい?」
以下略
AAS
7
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/01/07(火) 00:24:59.33 ID:ohodlWJqO
「高木さんはさ……」
袖口を摘まれたまま、振り返らずに尋ねた。
「どうしていつもオレをからかうの?」
以下略
AAS
8
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/01/07(火) 00:27:23.63 ID:ohodlWJqO
「うわっ! な、なにすんのさ!?」
「そんなわけ、ないじゃん……」
思わず振り返ると、高木さんは俯いていて。
以下略
AAS
9
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/01/07(火) 00:30:02.69 ID:ohodlWJqO
「……もう平気」
そう言って顔をあげた彼女の目は、まるでウサギみたいに真っ赤で、酷く胸が痛んだ。
「どうして西片まで泣きそうになってるの?」
以下略
AAS
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