305: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:54:02.69 ID:ZRhpxi3E0
言い掛けて、プロデューサーは口をつぐむ。
この娘はここまで、こうやって登ってきたのだ。
止めない歩み、あきらめない心、それがあってこその紗代子なのだ。
P「……5回パフォーマンスをやるなら、順序も大事だ。最初はスローテンポの曲でいこう」
紗代子「わかりました。じゃあ、プレシャスとかどうですか?」
P「いや、もう少しメッセージ性の強い曲にしよう。Half Moonは?」
紗代子「いいと思います。準備します」
控え室へと走る紗代子を見て、このみが表情を曇らせる。
このみ「そうとうキツい、戦いになりそうね」
P「申し訳ありませんが、豊川さんを呼んできていただけませんか?」
このみ「そうね。でも、いざという時、紗代子ちゃんをあなたは止められるの?」
P「紗代子の身体が一番です。無理なら止めさせます」
このみ「そう。安心したわ、それが聞けて。じゃあ風花ちゃんと代わるわね」
P「お願いします」
この期に及んで、復讐など気にするはずもない。自分でそう思いながらも、胸のざわつきはプロデューサーに残っていた。
P「決まってるじゃないか。紗代子が最優先だ……」
344Res/278.89 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20