236: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 16:04:20.19 ID:ZRhpxi3E0
瑞希「相変わらず、念入りな下見ですね」
静香「え? いつもこんなに念入りに下見をしてるんですか? ステージの大きさをわざわざ測ったりを?」
紗代子「うん。実はメガネを外すと、ちょっと視界がぼんやりしちゃうから、下見の段階で距離感とか掴んでおかないといけないから」
瑞希「そうでした……そして、そうまでしてステージではメガネを外すのは、訳があるんでしたね」
紗代子「私……小さい頃、仲良しだった友達がいたんだ。その子も私もアイドルが好きで……それで、2人で約束したの。絶対2人ともアイドルになろうね、って」
瑞希「幼い頃の、大切な友達との約束ですか……それを守ろうと、高山さんは一生懸命なんですね」
紗代子「あ、もちろん私自身がアイドルが好きで、憧れてて、なりたいって思ってたんだけど、あの子だってきっと今もそうだって……そして私も信じてるから」
瑞希「なるほど。そして、それはまだ、高山さんがメガネを使用するようになるより前のことなのですね?」
紗代子「うん……アイドルごっことかして遊んでいた頃は、メガネをしてなかったから。もしかしてメガネをしてたらわかってもらえないかも、って」
瑞希「お名前では、わからないのですか?」
紗代子「なんとなく覚えてはいるんだけど、漢字でどう書くのとか詳しいことは……小さい頃だったからね。でも2人とも名前が『さよこ』だったのは印象深いからはっきりと覚えてるよ」
静香「2人とも……? その子も、さよこというお名前なんですか?」
紗代子「うん。一緒に遊んでいたりして、周りの誰かが『さよこちゃん』って呼んだりすると2人とも『はーい』って返事しちゃったりしてたから、ある時にあの子が『じゃあ、私はさーちゃんで、あなたはよーちゃん。ね!』って言って」
瑞希「じゃあそのさーちゃんという方も、今アイドルになろうとしているのかも知れませんね」
紗代子「というか、もうなっていると思う」
静香「えっ!? 本当ですか!?」
344Res/278.89 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20