217: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 15:42:08.29 ID:ZRhpxi3E0
善澤「うむ。僕も、そうじゃないかと思ったんだ。アメリカでのデビュー、そして活動を始めた時期、そのポテンシャル。写真からでは少しわかりにくいが、そう思って見るとかつての面影もある気がする」
善澤が、件の週刊誌をカバンから取り出す。
この娘が、かつて自分のプロデューサーの担当アイドルだった……
そう思うと、紗代子は不思議な思いがした。
そしてなんとなくだが、自分がこのShahに対してどこか既視感にも似た感情を抱いたのは、そうした因縁がそう思わせたのだろうかという気もした。
善澤「いずれにしても、辛い挫折があったとはいえ、まだまだ彼の才能を見いだす目と、それを育てる力は健在だということが、よくわかったよ」
紗代子「え?」
善澤「高山紗代子君というアイドルを、見てね」
紗代子「あ、ありがとうございます」
善澤「こうしていると普通の女の子に見える君を見出したのは流石だよ。いや、もちろんこうしていても君が可愛いのは間違いないけれどね」
紗代子と瑞希は、善澤に礼を言い別れると共に帰途についた。
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