174: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 14:58:49.72 ID:ZRhpxi3E0
結局、女性2人に両腕を引っ張られ、プロデューサーは高山家へと招き入れ……いや、引きずり込まれた。
手際よく夕食の調理を始める紗代子の母を横目に見ながら、プロデューサーは紗代子に小声で話しかける。
P「なんだか……紗代子とはちょっとノリが違うな」
紗代子「ええ……いい両親なんですけど、なんというか冗談とかが多くて軽いんですよね。時々、本当に実の両親なのかな、って思っちゃったり……」
確かに、今まではメールでしかやり取りをしたことがなかったが、プロデューサーの紗代子に対する印象は真面目で情熱に溢れているというイメージだ。
「そうですか。プロデューサーさんは、山男でらっしゃるんですか」
改めて、プロデューサーは紗代子と一緒に帰ってきた経緯を母親に説明する。
P「は、はあ……学生時代は、日本中の山を登ってました」
「富士山もです?」
P「の、登りました」
「まあすごい。なるほど、だからなんですのね」
P「なに……何がで、ですか?」
「紗代子を担当してくださった理由ですわよ。名前が高い山だから選んだ! ……当たりです?」
P「……紗代子」
紗代子「な、なんですか?」
P「安心しろ。間違いなく血の繋がったお母さんだ。うん」
紗代子「えー……」
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