173: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 14:57:43.30 ID:ZRhpxi3E0
高山家の前で紗代子を下ろしたら、そのまま帰るつもりだったプロデューサーの腕を、紗代子は必死で引っ張ってきた。
紗代子「今日のお詫びに! いいえ!! 今までのお礼もこめて、夕食だけでも食べていってください!!!」
P「いや、俺は……は、放せって……」
「なあに、紗代子。どうしたの? 確か今日はいつもお世話になっている女性の方と筑波山に……あら」
P「あ……ど、どどど、どうも」
家から出てきた紗代子の母親に、プロデューサーはぎこちなく頭を下げる。その彼を見て、母親は首を捻る。
「確かに……紗代子は、女の人と出かけるって言ってたわよね。でも……つまり……」
紗代子「あ、あのねお母さん。この人は……」
「わかった! この方、こう見えて女性の方ね!?」
P「は?」
紗代子「違います。この人は……」
「え? ちょっと待って、状況を整理するわよ……紗代子は女の人とでかけると言った。でも帰ってきたのは男の人とだった。つまり……お母さんに嘘をついてのね!?」
紗代子「う、嘘じゃなくてね。最初は女の人と出かけたんだけど、今一緒にいるこの男の人はね、私の……」
「つまり……山で性別が変わった、と?」
紗代子「ちーがーう! あのね、この人は……」
「誰なの?」
紗代子「私のプロデューサー! いつも話をしてるでしょ? お世話になっている方なの」
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