33:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/26(木) 02:06:01.24 ID:2DOLTqfo0
路地裏
しおん「ふう、なんとか逃げ出せた……ほとぼりが冷めるまで隠れてようっと」
ミカン「そうはいかないわ」
しおん「あ、さっきの子……何の用? 私を捕まえに来たのかな?」
ミカン「別に捕まえる気はないけど……ちょっと気になったことがあって」
しおん「なにかな?」
ミカン「……なんであんなことしたの?」
しおん「シャミ子ちゃんのデータが欲しかったんだよ?」
ミカン「私とシャミ子が舞台に上がるまでに結構時間があったし、本当に実験やら何やらがしたかったんならするタイミングはいくらでもあったでしょ?」
ミカン「なら、目的は何か別にあったんじゃないかしら?」
しおん「あー、鋭いねぇ……でも、結局は私自身のためだよ。二人が入れ替わってると困っちゃうから」
ミカン「元に戻すのが目的だったってこと?」
しおん「そんなところかな。放っておいても、三日もあれば元に戻ったろうけど」
しおん「魔法少女でもあり、まぞくでもある。そんな人が歩き回ってたら、結界に影響が出るかもだしねぇ……」
しおん「あとついでに体液とか貰えれば一番良かったんだけど」
ミカン「なら、最初から素直にそう言えば良かったのに……」
しおん「善行って言うのは、人知れずにやるものだよ?」
ミカン「ところで結界について知ってるってことは、貴女って……」
しおん「あ。ところで、ちょっとこれ見てくれる?」
ミカン「ん? なにこれ、香水瓶?」
しおん「てや」 プシュッ
ミカン「わぷっ! なによいきなり……え、なんだか眠く……」
ばたっ
しおん「魔法少女無力化薬。まだ試作品だから、精々私に関する記憶が混濁するくらいだと思うけど」
しおん「ごめんね? けれど善行って言うのは人知れずにやるものだから……」
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