7:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/25(水) 05:15:55.15 ID:77T4edg60
――それでも、もし神様がこの雪を「平等な救済」のつもりで降らせているなら、それも案外悪くないかもしれない。
このまま、マフラーとか、コートの間も冷たい塊でいっぱいに満たされて。
どんどん色のないふわふわに埋もれて、自分の体温も、世界との境目も分からなくなって、雪と一緒に透明になって溶け出せたら。
ああ、どんなに奇跡的だろうか、なんて。
「あ、あの……、風邪、引いちゃいますよ……」
鈴の鳴るような声がした。
私に投げかけられているようだった。
雪がいつの間にか、頭に落ちるのを止めている。
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