13:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/25(水) 05:40:27.38 ID:77T4edg60
十二月十五日、深夜。
スマホを起動したら、案の定、不在着信の嵐だった。
情けない。
情けないし、申し訳ないけど、そんなに悪い気はしなかった。
一番上にあった番号に、とにかくコールする。
何度もレッスンを共にした、可愛い後輩の十一桁。
「ぜ゛ん゛ば゛い゛」
さっきの子とは打って変わって、ざらざらの声が飛び込んできた。
そいつがついに私の涙を押し出した。
それから身体のあちこちがドンドン熱くなってきて、心臓は高鳴って、鼻水も出ちゃって、
「な゛ん゛て゛」
「――あの、あっ、グスッ。……あ゛の゛ね゛っ!」
思い切り出した声には息が混ざりすぎてたみたいで、だいぶ白い煙が漏れ出した。
まずは、この暖かい息に「かみさま」と名付けた。
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