5: ◆NEM5C7oQ2I[sage saga]
2019/12/24(火) 23:29:06.21 ID:5lY5b+mo0
「もう!何笑ってるんですか!!」
小走りに掛けていって、彼の胸を軽く叩く。彼は堪えた様子もなく、笑って。
「はいはい。結局、プレゼントはなんだったの?」
「あっ」
忘れてた。
また、小走りでツリーの下に置きっぱなしだったプレゼントを取り上げて、包装紙を丁寧に破いていく。
その奥に秘められていたのは、ブランドの銘が刻まれた箱。蓋を開ければ、そこには私が以前から欲しかった時計が収まっていた。鮮やかな白蝶貝の文字盤にブルーの針で彩られた、控えめなシルバーの腕時計。
思わず、ため息が漏れる。
「ついでに僕からもプレゼント。」
と言って、彼が取り出したのは小箱。
紫色のリングケース。
それは、女性の夢のひとつで。
顔に、熱が集まっていって。
彼が、片膝をついて、私の手を取って、そこにはいつの間にかダイヤモンドが煌めくシルバーのリングがはめられていて。
「美咲さん、僕と結婚してください。」
〆
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