92:名無しNIPPER[saga]
2020/01/01(水) 18:01:41.89 ID:12PeC/pS0
「確かにあなた方はこうして警察に拘束されている現状ではどうにもならないでしょう。
ですがひとつだけ…まあこれもあやふやなもので確実性は薄いですが…それでもじゅりちゃんの現状を改善できる可能性はあります。
それもあなたたちでないと出来ないやり方です。」
「そんなこと…どうやってやるんだよ…まさかまた誘拐でもしろっていうのか…?」
「まさか、そんなこと頼むつもりはありませんよ。
そのためにはまず柴田家の家族関係について触れる必要があります。」
思えば柴田家は血の繋がりのない他人同士の集まりだった。
治と信代は勿論のことだが家主の初枝もそれに亜紀ですら一応の関係はあったものの確固たる血縁関係というものはなかった。
以前に右京は初枝から柴田家の家族関係についてこう聞かされていた。
『擬似家族』
赤の他人が寄せ集まり偽りの家族関係を築く。
その関係は部外者には歪んだものに思えるが本人たちにとってそこは居心地のよい場所だった。
だがこの関係においてある矛盾があった。
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