53:名無しNIPPER[saga]
2020/01/01(水) 10:19:44.21 ID:12PeC/pS0
一方で冠城は店の前で掃き掃除をしながらあることに気づいた。
「早くしろよ。」
「うん!まって〜!」
祥太とりんだ。二人がこちらのスーパーではなく別の店に入って行こうとしていた。
ちなみに二人が入った店は古めかしい駄菓子屋さん。
店主は還暦を過ぎたお爺さん一人で経営しているこちらのスーパーよりも小さなお店だ。
二人の様子が気になった冠城はうしろからこっそりと覗き込むが二人は何も買わずに店の中をグルグルと回っていた。
この感じ、店の手伝いを経験して冠城の中である直感が働いた。
今から二人はこの店で万引きを行おうとしているのだと…
「えいっ!」
するとりんが店のお菓子を万引きしてしまった。
隣にいた祥太はそれが無事に成功するとすぐにりんを連れて店を出ようとした。
なんということだろうか。こんな小さな少女が万引きをしてしまった。
本来ならこの行為は咎めなければならない。だが現在の状況はかなり複雑だ。
りんが北条じゅりであった場合、ここで警戒心を持たれたら冠城は二度と子供たちとの接触が敵わない。
下手をすれば柴田家の人間がりんを家に監禁状態にするかもしれない。
だがここで見過ごすことなど出来やしない。
いくらなんでもこんな小さな子が罪悪感もなしに悪事を働くなどあってはならない。
114Res/106.81 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20