27:名無しNIPPER[saga]
2019/12/18(水) 19:47:43.46 ID:AIKJ/mA/0
翌日―――
時刻は午前9時、この時間だと本来なら店で開店準備に入らなければならない。
だが右京は店の開店準備を冠城に任せてある場所へ訪れていた。そこは…
「北条さん!現在のお気持ちはどうですか!」
「娘のじゅりちゃんについて何か進展はありましたか!」
「一言お願いします!」
郊外にある公営団地にTV、新聞、週刊誌などの報道陣が挙って押しかけていた。
ここは北条じゅりが住む団地。じゅりはこの団地で父と母の三人家族で暮らしている。
そんなマスコミの前にじゅりの両親らしき二人の男女が現れた。
「今はじゅりが…見つかってくれることを願うだけです…」
そんなマスコミの前に一言だけそう伝えるとすぐに両親は自宅の部屋へと戻った。
ちなみに両親だが二人とも年齢は20代で二人とも髪を金髪に染めて態度もふてぶてしく生真面目なサラリーマン夫婦といった気質の職業ではない。
ハッキリ言えば両親揃ってチンピラともいえる見た目の悪さだ。
それに住居となっているこの公営団地だが住民は殆どが収入の低い世帯ばかり。
今回の事件、もしも営利目的ならば犯人は富裕層の子を選ぶだろう。
多額の身代金を要求すれば犯人はリスクを犯しても多額の利益を得られる。
だがこんな団地に住む少女を誘拐したところで身代金など用意出来るはずがない。
それでは犯人の目的は一体何なのか?そう疑問に思った時だった。
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